歯周病

専門の資格を持つ歯科衛生士が常時6~7名在院し、プロフェッショナルな歯周治療を行っています。

歯周病とは

歯周病とは以前歯槽膿漏とも言われておりました。
歯は上顎骨あるいは下顎骨といわれる顎の骨に歯根膜という線維性の薄い膜を介して植わっています。
この顎の骨の歯槽骨といわれる部分が失われる病態です。
歯の病気というより、歯周組織といわれる歯根膜や歯槽骨が失われてしまうのです。
初期症状はほとんどなく、進行するにつれ歯茎の発赤腫れ痛み歯と歯茎の境目(ポケットといいます)から膿が出るなどの症状が現れるようになり、重度になると歯がグラグラになり、折角虫歯ではない健康な歯であっても、抜歯せざるを得なくなります。
原因としてはまず、歯垢(プラークといいます)がいつも歯に付着している状態、そして歯垢が石灰化し、固形物になったもの歯石をそのままにしておくことが大きな原因です。
また悪い噛み合わせ、合っていない被せもの(クラウン)や詰め物(インレーや充填物)、食片圧入(線維性の食品などが歯と歯の間に詰まってしまうこと)などが挙げられます。
その他に全身的な要素として糖尿病や喫煙なども歯肉の血管を収縮させ、血行を阻害し、歯周病を悪化させます。

【健康な歯肉の外観】

・淡いピンク色で引き締まっている
・毛穴のようなツブツブ
・歯の根の形に沿った凹み
・くびれて尖った歯と歯の間

【自覚症状なく静かに進行する歯周病】

※ここまで汚れていても何の自覚症状もない

【知らずに進行した歯周病】

・患者さんはブラシが当たると血が出るので、なでるようにしか歯磨きできなかった。

・歯周にプラークが蓄積し、周囲歯肉は発赤。触れると容易に出血する。歯の動揺も顕著

歯周病の治療は

一番の基本は患者さん自身の歯磨きです。
「なんだー」と思われるかもしれませんが、一番大切なことです。
毎日の歯磨きを怠っている人に歯周病や虫歯のない人はまずいません。
歯周病を治すのは患者さん自身なのです。
我々歯科医と歯科衛生士は歯周病についての正しい知識をご説明をし、患者さんのモチベーションを上げることが役割なのです。

次に、徹底した歯垢、歯石の除去です。
よく歯磨きをしていたとしても半年ぐらい経過すると歯垢が石灰化し、歯石になって付着しています。
歯石になると歯磨きでは除去が困難で、専門の知識や技術を持った歯科衛生士による歯石除去、歯の根面に付着した歯石も除去し、根面を滑沢にするスケーリングルートプレーニング(SRP)が行われます。
この処置の後、合っていない詰め物や被せものの治療、歯の固定、などが行われます。
このような治療を施してもなかなか治癒しない場合には歯周外科といった局所麻酔の下で行われる歯周病の外科手術が行われる場合があります。
しかしながら、歯周外科治療も主に局所的な歯周病には有効ではありますが、あらゆる歯の全体的に起きている場合には、効果はあまりありません。
歯が全体的に歯周病に罹患している場合には、基本的な歯周治療の後にも定期的に歯垢、歯石の除去,SRP,などを行っていくことが歯周病の進行を遅らせ、低侵襲で、よい方法といえます。

歯周病は男性の「はげ」とイメージが似ています。局所的な「はげ」は治療によって元通り毛が生え、治りますが、高齢の男性のはげ頭の様に全体的に進んでいる場合には若い時のようなふさふさとした髪にはまずなりません。歯周病も同じで全体的に重度になってしまうと効果的な方法がとりにくいのです。
毎日、歯科臨床に取り組んで、多くの患者さんと接しまして思うことは、歯周病で歯を失っても今の科学の力で何とか元通りになると思っておられる方がなんと多いことかということです。
歯周病で歯を失いますと、歯の根から歯を全部抜いてしまいますので、よく言われる差し歯はもうできません。
一般的にはブリッジや取り外し式の義歯でその部分を補うという方法が採られます。
しかも顎の骨が広範囲に失われているため、安定した義歯とはなりにくいのです。
義歯は失われた歯や歯茎を人工的なもので補ったものです。
親御さんから頂いたご自分の歯の様に機能することはありません。
自分の歯以上ということはないのです。
不幸にも事故等で失われたご自分の脚に義足を装具しても自分の脚同様に機能しないのと同じです。
ですから、歯周病の初期にはほとんど症状がありませんが、症状がないからと言って放置するのではなく、歯周病の基本的治療であるプロフェッショナルな歯垢歯石の徹底した除去を行うことを当院ではお勧めしています。
間隔はその方の歯周病の病態によりますが、初期の段階であれば半年に1度程度、進行した方の場合1か月に1度のメインテナンスを行っている方もおられます。
歯磨きやメインテナンスをせず歯周病で歯や顎の骨を失ってから、入れ歯にしていくという治療は今や過去の治療です。
現在はいかに歯周病や齲歯(虫歯)を予防し、「一生ご自分の歯で咀嚼して食事をする」これが理想と考えています。
これらの治療法でも効果がない場合、かつ局所的な歯周病の場合、フラップオペと呼ばれる歯周外科手術を行うことがあります。
外科が専門の当院ですので安心です。
また、エムドゲインやGTR法といった先端歯周療法を行うこともあります。

医院情報

地挽歯科医院 住所:〒 227-0033 神奈川県横浜市青葉区鴨志田824-25 TEL:045-961-2015
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※訪問診療:月〜金 14:00~16:30頃まで

*東急田園都市線青葉台駅より鴨志田町団地行き又は寺家町循環バス7つ目《中谷都》下車徒歩3分

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